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みんなの戦争証言アーカイブスとは

太平洋戦争終結から75年。

私たちの国は長いあいだ戦争をしていない。

永らく平和が続いている日本。
「戦争」を知っている人々は、もはや75歳以上になってしまった。

いつのまにか戦争が始まり、
いつのまにか敵を倒したニュースに高揚し、
いつのまにか戦争はすぐ間近までやってきて、
いつのまにかわたしたちの住む街を焼き尽くした。

教科書には書いていない、哀しみ、苦しみ、小さな喜び、沢山の思い出…。
先人たちの戦争経験とその記憶は、とても貴重な遺産だ。
しかし残念ながら、この国の「戦争」を語る事のできる方々は年を追うごとに少なくなっていくばかり。
今こそ戦争から学んだすべてのことを伺っておくべきである。
そして、日本の未来を創る若者たちに、
自分の国がどんな歴史の上に成り立っているのか、先人たちは何を感じ、どのように考えていたのか?
この国の戦争の真実をできるだけ沢山の方々から聞き取り、その声をいつでも誰でも聴くことができる環境を作る。
それが「みんなの戦争証言アーカイブス」である。

誰もがフリーで使える証言記録映像を!

このプロジェクトの運営スタッフは、テレビ業界の第一線で取材や制作をし続けている。しかし、太平洋戦争のような歴史的事件においては、テレビなどのメディアだけに頼ることなく、証言素材を公開することが大事であると考える。

①戦争証言のアーカイブスは、各テレビ局の映像記録などで残されているが、そうした映像を第三者が使用するには、著作権の問題や高額な映像使用料の負担が生じる。今回のプロジェクトのコンセプトは、開かれた戦争証言アーカイブス。取材に応じてくださった方々に承諾を得て、おさめられた映像資料は著作権フリーで皆さんに提供するものである。本来であれば映像使用料がかかるコンテンツを地域での学習会などにお役立ていただくため無償で提供したいというものである。

②テレビ番組の場合、放送時間や番組テーマに合わせ編集せざるを得ない。興味深くみていただくために編集することは必要だが、証言のどの言葉に心を動かされるかは人それぞれである。そこで、証言を極力“ノーカット”で見ていただくことで、どう受け取るかは、見る側に委ねるというものである。